2-1-1 分散




過去の記事で何度かリスクやリターンという言葉を使いました。
「リスクとリターン」と聞けば「損失と利益」と理解するかもしれませんが、ここではすこし異なる意味があります。

リスク

株価は毎日上がったり下がったりしてますが、どれくらい上がるか下がるかはわからない。この散らばり具合をリスクと呼びます。つまりリスクとは儲かる可能性と損する可能性の程度を示します。債券はほとんど増えたり減ったりしない→リスクが低い。株式は結構な幅で増えたり減ったりする→リスクが高いという事です。

期待リターン

また株価には上がり下がりしながらも、右肩上がりだったり右肩下がりだったりとトレンドがあります。短期的にはランダムに動きながらも長期的に現れる傾き(資産のリターンの平均)を期待リターンと呼びます。期待リターンが「プラス」だとすると上がったり下がったりしながら長期的には右肩上がりが期待できるという事です。

分散の目的はリスクを相殺する事

例えば、値動きが正反対の2つの株を保てば株価変動が打ち消し合い(リスクが相殺され)期待リターンだけを実現できます。これは理屈の世界ですが、現実の世界でも違う値動きをする複数の株を持てばある程度リスク相殺が実現できます。では相関が低そうな(関係のなさそうな)株を4つ持てば更に相殺しあう?では8だったら?16だったら?全部だったら?と分散すればするほどリスクが相殺しあい、期待リターンを維持したままリスクを下げることができるという事です。これが分散投資が必要とされる理由です。


先に述べたようにどの業界が好況だったり、どの国が不況だったりは予測不可能であり、つまりどの株が上がってどの株が下がるかも予測不可能です。株式固有のリスクは極力負わず、期待リターンのみを得る為に分散投資は不可欠です。




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