2-2-1 資産配分




資産配分が全て

インデックス投資が良いと申しておりますが、インデックスファンドの中身は株式であり、リスク資産です。全財産突っ込むのはリスキーなので、資産配分を決める必要があります。
ところで、例えば若者は時間も将来の給料も期待できるからハイリスク・ハイリターンのハイテク株を保有するのが良い。一方高齢者はローリスク・ローリターンのインフラ株を保有するのが良い。この様に思われているかもしれません。
しかし、リスク調整はリスク資産(全世界株式ポートフォリオ)と無リスク資産(現金や国債など)との保有比率で調整する事が理論上最も効率的です。リスクを取りたくない人は全世界株式50%と現金50%、リスクを取りたい人は全世界株式100%(更には信用取引で全世界株式200%)など、各々のリスク許容渡により決定すれば良いのです。この割合に正解はなく、個人の考え方や経済的状況に依ります。
※理論上の部分はmyindexさんが詳しいですが、まずは結論だけ知っておくだけでよいと思います。

インデックス投資においてやるべきことは、あれこれと銘柄を組み合わせることではなく、リスク資産と無リスク資産の割合調整を行うことが全てとシンプルに考えるくらいが一番うまくいきます。




資産の範囲


資産運用のを考える際、どうしても預貯金額だけで考えがちです。しかし本当は資産全体で考える事が大切です。

不動産

投資用・住居用(マイホーム)の区別無く、不動産も資産に含めて考えるべきと私は思っています。
例えば3000万円の不動産の他に7000万円の現金がある家計の場合、2000万円程度を株式に回しても良いかもしれません。
一方3000万円の不動産の他に500万円の現金しかない家計の場合、資産の大半が不動産ですので、すでに大きなリスクを取っている状態です。特に住宅ローンを利用している場合はレバレッジが効いている状態なのでより大きなリスクを取っています。不動産が値下がりしない事を祈りながら、残債を返済する事に注力するのが先です。


人的資本

例えば2億円を年利3%で運用した場合、600万円のリターンが得られます(税引前)。つまり600万円のリターンを得るには2億円の原資が必要ということです。
一方で、働いて600万円の年収を得ている場合、この600万円も2億円に匹敵する何かから生まれています。何かとかもちろん「働いて給料を貰う能力」で、これを人的資本と呼びます。働くという価値は思っているより大きいのです。一般的に人的資本は若者ほど大きく(将来貰う給料の総額が大きいから)、高齢者ほど小さいです。※屁理屈ぽく聞こえるかもしれませんが人的資本論といってノーベル経済学賞を取っている考え方です。
失業リスクなど割り引いて考えないといけませんが人的資本等は通常かなり大きく、人的資本を考慮すると株式市場ではかなりのリスクを取れることになります。若者ほどリスクが取れるとよく言われているのはこういった背景がある為です。




その他、遺産の有無、共働きか否かなど、可能な限り広い視野で考える事が大切です。

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